予想しない!期待値ボートレースの回収率は?
ギャンブルは「期待値が高いところを狙う」のが鉄則だといわれます。
でも、その“期待値”とはいったいどんなものなのでしょうか。
“期待値”については過去の記事でも触れています。興味のある方はぜひご覧ください。
簡単におさらいすると、期待値とは「戻ってくる見込みがある金額」のこと。
そう聞くと──やはり、その額は高いに越したことはありませんよね。
そこで今回は、ボートレースをさまざまな視点から分析し、“期待値の高いものを買い続けると回収率はどう変わるのか”を検証してみます。
ギャンブルの鉄則「期待値を狙う」とは
まずは、「期待値が高い」とはどういうことなのか、少し考えてみましょう。
たとえば──こんなギャンブルがあったとします。
ひとつのサイコロを振り、その「出目×100円」が払い戻されるもの。なお、今回は参加料は考えないことにしましょう。
ハズレのないこのギャンブルで、さて皆さんなら、どの目が出てほしいと思うでしょうか。
おそらく、多くの方が迷わず「6の目」と答えるはずです。その理由は単純で、「払戻額が高いから」──ですよね。
では、ここでひとつ質問です。
生粋のギャンブラーは──この問いにどう答えると思いますか?
サイコロで学ぶ“期待値の基本”
先ほどのギャンブルのデータを、ひとつの表にまとめてみました。
それぞれの出目における「確率」「払戻額」「期待値」を一覧にしたものです。
このルール上、6の目の払戻額が高いことは言うまでもありませんが──注目してほしいのは、“期待値”の欄です。
ご覧のとおり、ここでも6の目の期待値がもっとも高くなっています。
つまり、ギャンブラーが本当に気にしているのは、この“期待値”という数値なのです。
これこそが、「期待値の高いところを狙う」という考え方の核心。
そして、この思考がボートレースにも通用するのか──それを確かめるのが、今回のテーマになります。
ギャンブルのセオリーに従うと、回収率は本当に変わるのか──次から、実際のデータをもとに検証していきましょう。
組番別に見るボートレースの期待値
サイコロに6つの出目があるように、ボートレースでも対象を分類すれば、それぞれに“期待値”が存在します。
そこでまず、ボートレースの「組番」の期待値を見てみましょう。
3連単には120通りの組番があり、それぞれに期待値が算出できます。
下のグラフは、ある半年間のデータをもとに、3連単の各組番から出現率と平均払戻額を求め、それらの値から算出した期待値を高い順に並べたものです。
今回はあえて具体的な数値は載せませんでしたが、たとえば、最も高かったのは 1-2-3 で83.3円。そのあとに、6-1-2、1-6-3、4-5-3──と続きます。
組番の違いがもたらす回収率の差
それぞれの組番の期待値を求めることで、次のことが見えてきます。
たとえば、期待値が83.3円の1-2-3を、半年間の全レースで毎回100円ずつ投票した場合、回収率は83.3%。
理論上の回収率75%を基準にすれば、かなり高い数値といえます。
一方で、もし期待値の低い組番を買い続けたなら──もう想像できますよね。
つまり、120通りある組番には高低の差が明確にあり、「期待値の高いところを狙う」という考え方が、ボートレースでも有効な戦術であることが分かります。
人気別・場別の期待値を見てみよう
では、組番のほかに“期待値”に違いがありそうな要素を見てみましょう。
ここでは、ふたつの観点から期待値を確認します。
まず取り上げるのは、3連単の「人気別」です。
これも組番と同じく、1番人気から120番人気まで、それぞれの期待値を算出できます。
そこで、同じ半年間の結果をもとに、人気順で上位と下位を抜粋し、グラフにまとめました。
上位はどれも僅差でしたが、もっとも期待値が高かったのは6番人気。続いて1番人気、39番人気、17番人気──と並んでいます。
次に、「ボートレース場ごとの期待値」に注目しましょう。
全国には24のボートレース場があり、それぞれで算出した期待値を比較し、今回も上位と下位を抜粋してグラフにしました。
これは、言い換えれば「同じ半年間における“場ごとの”平均払戻額の高いランキング」ともいえます。
もっとも期待値が高かったのはボートレース宮島。そして戸田、蒲郡、芦屋──と続きます。
どちらのグラフも、棒の長さから上位と下位では明確な差が見て取れます。
このように、人気別や場別でも期待値に違いがあることが確認できました。
高期待値の要素を組み合わせると?
ここまで、3つの視点から“期待値”を見てきました。では、少し想像してみましょう。
もし、それぞれの“高期待値の要素”を組み合わせたら──回収率はどれくらい上がるのだろう?
上でもお話ししたように、期待値の高い対象に投票し続ければ、それに応じた回収率が見込めます。
では、それらを掛け合わせた場合はどうなるのでしょうか。
そこで、「組番」「人気」「場別」の各データから上位4点を抽出し、その条件をすべて満たすレースに100円ずつ投票した場合の回収率をシミュレーションしました。
半年間の検証で見えた回収率の伸び
上のような条件で、同じ半年間から該当したレースを抽出したところ──対象は1,602レース、投票点数は1,690点でした。
投票は基本的に1点買い。ごく稀に条件を満たす組番が2点あったレースもありましたが、3点以上になることはありませんでした。
1点あたり100円で計算すると、半年間の総購入額は169,000円になります。
一方、そのうち的中したのは153レースで、総払戻額は164,900円となりました。
その結果、回収率は──97.6%。
理論上の回収率75%を基準にすれば、明らかに高い水準といえます。
条件を絞って“期待値の高い要素”を掛け合わせたことで、確かに回収率が伸びたことが確認できました。
データは語るが、現場は違う
このように、期待値の高いもの同士を組み合わせることで、ひとつの要素だけでは実現できなかったほどに回収率を上げることができました。
ただ、薄々感じていた方もおられるかもしれませんが、今回の検証はあまり実用的とはいえません。
特に、期待値の高い「人気」をピンポイントで狙うのは、実際のレースではかなり難しいことです。
さらに今回の検証は、あくまでデータを集計した“結果”にすぎません。
今後も同じ買い方を続けたとして、シミュレーションと同じような結果になるとは限らないのです。
つまり、この検証は「ある半年間に起こったこと」をまとめたものにすぎません。
それでも、ここから見えてきたことがあります。
それは──ボートレースもほかのギャンブルと同じく、期待値を意識することで回収率は確かに変わるということです。
期待値が示す“ボートレースの真理”
今回は、ギャンブルの鉄則ともいえる“期待値”の考え方を、ボートレースにどう活かせるかを検証してきました。
今回のシミュレーションでは、選手の実力やモーターの調子といった要素は一切考慮していません。
いわば「予想しない投票法」ともいえるシンプルな手法です。
それでも、回収率は理論値を大きく上回り、あと一歩で100%に届く水準まで迫りました。
この結果は、“期待値を意識するだけでも回収率は確かに変わる” ということを示しています。
期待値を知ること。それは、“勝ちを積み重ねるための新たな視点”を持つことなのです──